こんにちは ふかうら歯科医院です
ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?
て今日の歯の話は
〔第10話〕 歯が抜けて あなた頼むも あもあみだ
「痩蛙(やせがえる) 負けるな一茶 是(ここ)に有(あり)」。
江戸時代後期に活躍した俳人、小林一茶の有名な句です。
やさしさとユーモアに満ちた句を生涯2万句も詠んだ一茶は、50歳を前にすべての歯を失ってしまったとか。
「歯ぎしみの 拍子ともなり きりぎりす」。
これは、歯がまだ健在だった頃の句にちがいありません。
そして月日が過ぎ、最後の一本の歯が抜けてしまうと、自らの気持ちをこんな句に託しています。
「歯が抜けて あなた頼むも あもあみだ」。
歯をすべて失ってようやく、噛むことの大切さを悟ったのか、
あとは阿弥陀仏の慈悲にすがるしかないと、さすがの一茶も心細くなったのでしょうか。
参考文献:宗左近「小林一茶」集英社、長谷川正康「噛む歯は生命」求龍堂
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